店 名 場 所 訪問日 番号
蕎麦屋  じん六 京都市北区 2022/11/10 299
北山通りに面したマンションの1階にある。京都市営地下鉄烏丸線北山駅から近く、前には京都府立植物園がある。
近くのコインパーキングに車を止めて駐車証明を持っていくと駐車サービスを受けることができる。
奥から7席テーブル、4席が3卓、2席が2卓ある。テーブルは1枚物の厚手の板をそれぞれの大きさにそろえているよう見える。
入口を入って右手に蕎麦打ち場がある。その前にはお茶に使うであろう韃靼そばの袋やそば粉の袋や段ボールが積まれている。綺麗な店だけに残念な景色だ。
にしんそば、お代は1600円。大きなニシン、そしてフワフワで柔らかい。これほど大きなものは見たことがない。亭主が厳選しておられるようだ。10時間も煮込んでいるのに、崩れないよう器に盛られているのが不思議だ。柔らかくほど良い甘さは出汁とのバランスもよい。温い蕎麦なので、十割蕎麦は短めに切れてはいるものの、ニシンと一緒に食べると箸が止まらない。
蕎麦三昧、お代は1500円。薬味は辛み大根と山葵を選ぶことになる。並盛を注文したが、それぞれの蕎麦は、1人前はある量だった。蕎麦はすべて十割。
福井県産、香りがよく甘味が強い。塩で頂くとよくわかる。わざわざ笊の上に皿をひいている。水が落ちずに皿に溜まってしまっている。何か理由があるのかわからない。
後の蕎麦も同じだが氷で〆ているのではなく水〆で、わずかな温かさを感じる。そのためか香りや甘味の違いをより強く感じることができるのではないかと思慮する。
北海道旭川産。器の色も影響するのか緑鮮やかな蕎麦だ。香りも強い。前の蕎麦も同じだが蕎麦切り揃えに不揃いがあるのが気になる。
最後は、北海道美瑛町産。ここまでくると胃袋は満たされてきた。香り甘味共にバランスの取れた蕎麦は、のど越しがいい。
この蕎麦も不揃いがある。アルバイト店員は修行中ではないとのことで、これほどの店が不揃いを出すのは恐らく意味があるのではと考える。切り揃えが整えば、のど越しが単調になり面白くなく、不揃いなものが入ると変化があって飽きがこないからのではないかと思いめぐらす。答えは、次回の訪問の時の楽しみに取っておくことにしよう。
お会計をする時にニシンが美味しかったと話すと、腰の低い初老の亭主が笑顔で深く頭を下げて下さった。