店 名 場 所 訪問日 番号
渡辺料理研究事務所 大阪市北区 2024/2/5 317
大阪メトロ堺筋線扇町駅と南森町の間にある。天神橋筋から阪神高速側に入る。扇町公園の近く、天神橋商店街にも近い。
都会の中に昭和の一軒家、ここで蕎麦を食べれるとは、気が付きにくい。
入口左には、建築事務所の表示、ドアには渡辺料理研究所の張り紙がある。
お店の定休日は、火・水・木・金・土・日曜日。すなわち、週1日の月曜にだけの営業である。
店内は、カウンタだけの5席。一輪挿しの梅がほんのり温かく迎えてくれる。写真奥には、ターンテーブルがLPレコードに針を落としている。店内にはマイルスデイビスが流れていた。好きなアーティストだ。
所長は、天満橋の蕎麦屋で以前働いていたとおっしゃっている。月曜以外は、他の仕事をしているとのこと。
ざるそばと一品、お代は1000円。群馬県産常陸秋そばを丸抜きの二八で打っている。少しの不揃いはあるが綺麗な緑を帯びた細切りだ。香りもあり甘味もある。茹で時間は、手元の時計で40秒だった。
そば粉は群馬県の「あかぎ深山ファーム」で無農薬栽培をされたものを仕入れていると教えていただいた。小売りもやっているとのことなので、購入して打ってみたい。
出汁は癖がなく、嫌味もなく蕎麦を引き立てている。ネットによると料理研究所では、出汁の販売もしているようだ。
一品は炊き込みご飯にしぐれ煮と白和えがのせられている。蕎麦の味を邪魔しない上品な味だ。
カウンタ右奥には、何やら建築関係らしき本がたくさん並んでいる。
窓際には、のし板が置かれている。ここで打っているとのこと。右手の押し入れを改造したところには、捏ね鉢と蕎麦包丁などが置かれている。所長と蕎麦談義をしていると、包丁が重いんですと見せてくれた。白二鋼の尺一ではと拝察する。グリップには鮫皮を丁寧に巻いていた。持った感じは1kgはなく、自分が使っている青二鋼の包丁より軽く感じた。蕎麦は重さで切るんですよねっと、包丁を褒めた。
事務所を出る時は、出口の外まで送っていただいた。
【追記】
早速、所長に教えていただいた製粉所からそば粉を取り寄せた。そば粉は60メッシュの篩を通してから二八で打つ。店で食べた時よりも緑色が強く出なかったが、風味が良くいい蕎麦に出会うことができた。